多機能、平均化するということ:
最近、クラッシックなフィルムカメラで撮影したあと、
デジカメで撮影すると
どうも平均化された絵作りになっていることに気がついた。
デジタル処理された絵作りに文句はないが、
平均化されていて、どこかつまらないのだ。
なぜつまらない絵なのか?
その理由がしばらくの間、
わからなかった。
デジタルで自動修正され、平均化された絵は
記録としては完璧だが、
「取って出し」だけではアートワークになりにくい。
つまり、
写真に主張がないのだ。
だからデジカメには、
多種多様なエフェクトが用意されている。
しかし、
こういうエフェクトを多用すると、
もはやスマホと変わらない。
筆と絵具をカメラとレンズに変えて撮る写真がアートワークだ。
既製の一般的なエフェクトをかけても
それは、アーティストの作品ではない。
(Nikon F3 Nikkor 50mm f1.8)
万人受けする特徴:
さて、
最近のデジカメのオート機能はスゴくて、
まず撮影で失敗することはない。
だれが見てもそれなりに良い写真になる。
その特徴のひとつが
画面全体を細分割してチップで露出計算する方法だ。
(測光方法の説明はニコンのHPに→ https://goo.gl/4HcnEC)
このコンピューター制御はすばらしい。
失敗がなく、万人受けする。
では、アーティストはどうするかというと
単体の露出計と自分のカンを使う。
(そもそもフィルム時代はボラを使わないかぎり、結果がすぐにはわからなかった)
写真がデジタルになって、
今は、単体の露出計は必須ではなくなったかもしれない。
ここでやっと私は気がついた。
コンピュータで平均化された
露出ではなく主張がある露出にしたいなら、
ニコンF3のようなスポット測光に近い
中央部重点測光で主張したいポイントを計測するほうが
良いことに今更ながら気がついた。
それだけデジカメの
オートで平均化された測光に慣れてしまっていたので、
ついアナログの感覚を忘れていた。
(Nikon F3 Nikkor 50mm F1.8)
平均化された投資と特化した投資の違い:
これを株式投資に例えるなら、
個別銘柄が狭い範囲のスポット測光。
成長株やリート、業種に特化した
投資信託やファンドが中央部重点測光。
そして、
債券や株、リート等
数多くの銘柄を取り入れて
平均化したものがマルチパターン測光だ。
狙いが当たったときのリターンが
大きいのはどれかすぐにわかるだろう。
逆に失敗リスクが少ないのはどれかも一目瞭然だ。
多機能になればなるほど、
多くの情報を取り込めば取り込む程、
平均化されていくのは
投資においても同じなのだ。
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